火力発電設備の洗浄対象は、主として節炭器およびボイラ本体ですが、最近の傾向として高圧給水加熱器、主蒸気管、再熱蒸気管などを洗浄する必要性があります。ICUSではこれらの機器の洗浄技術の開発に対しても積極的に取り組み、洗浄効果の高い多彩なシステムを確立しています。
一方、一般産業用発電設備の構成材料の高度化、水処理技術の進歩により、スケールの性状も変化し、洗浄に用いる薬品も多種多様になってきました。ICUSでは徹底した事前調査や詳細なデータを基に、最も適した洗浄方法と廃液処理方法を立案します。
ボイラの高温・高圧の大容量化とともに構成材料の高度化、水処理技術の進歩によりスケールの性状も変化し、洗浄に用いる薬品も多種多様になってきました。ICUSではキレート洗浄をはじめとした各種洗浄を効果的に実施しています。
※Oxygenated Treatment
OTボイラースケール洗浄剤(HSR🄬法)
OT適用ボイラーに付着するスケールは、難溶解性のパウダースケール(ヘマタイト)が付着することが知られています。
EBAFOSE🄬-5100ABは、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を主体とした中性域(pH5~7)の洗浄剤で、その特長はパウダースケールを効率よく溶解し、母材にも優しい洗浄剤です。
精密ろ過フィルター
溶解したパウダースケールは、系統内に精密ろ過フィルターを組み込んだ循環ループで回収します。
<EBAFOSE🄬-5100ABの特長>
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<洗浄試験例>
火炎側
炉壁側
OT適用ボイラー蒸発管内面スケール
洗浄前
火炎側
炉壁側
EBAFOSE🄬-5100AB
洗浄後
高圧給水加熱器の管内に付着したスケールは、高圧ジェットによる洗浄が多く行われてきましたが、すべてのスケールが除去できないケースがあり化学洗浄が行われるようになってきました。(有機酸やキレート剤が使用されます。)
水蒸気酸化スケール生成・
成長メカニズム
水蒸気酸化スケールの断面図
主蒸気管・再熱蒸気管の内面には、水蒸気酸化によって硬質なスケールが生成されます。このスケールは一般的な洗浄剤、洗浄方法では除去することが困難です。このため、ICUSではキレート剤を主体とした洗浄剤と洗浄方法を開発し、硬質スケールの効果的な除去を実現しました。
事前調査
ボイラーを効果的に洗浄するためには、なによりも事前調査が大切です。
ICUSでは、洗浄の対象物をよく理解するために、スケールの性質や状態を充分に調査し、検討を重ねます。